香港は、言わずと知れた、漢方大国である。

至るところに漢方屋さんがあり、日本では敷居が高い(気がする)漢方も手軽に手に入れられる。

だからと言って、医療技術が低いかというと、そんなことはなく、むしろ、世界トップクラスというからおもしろい。

まさに、西洋医学と東洋医学のよいところを上手く取り入れているかんじの街だ。

 

ということで、せっかくなので、漢方を試してみた!

特段不調があるわけではないけれど、香港にいる間に赤ちゃんを授かれたらいいなと思っていて、そのために体を整えたいのだ。

基本的に温かい場所なので、建物の寒さ対策がまったくされておらず、それが原因で末端冷え性が始まってしまい…

すると、タイミングよく(なのか何なのか)風邪をひき、そちらについても診てもらうことができました。

むしろ、そっちがメインになっちゃったんだけどな、笑。

 

予約したのは、「新華中医薬有限公司」という、日本人の中医(=漢方医)の先生がいるクリニック。

ドキドキしながら待っていると、あまりにお綺麗な先生の登場で、目ん玉が飛び出そうになる。

先生を拝んだだけで、冷え性が治りそうです、はい。

 

まずは、問診。

受診の理由などを聞かれます。

これは病院と変わらないけれど、より丁寧に聞いてくださるかんじかな。

先生から「できたら漢方にも頼らないで健康なのが一番じゃない?」と、冷え性によいツボや、料理に使える生薬などを教えてもらう。

こういう考え方って好きだわー、信頼がおけるわー。

 

その後、脈を測る。

これが、とっても興味深い!

脈を測るだけで、いろんなことがわかってしまう。

今のわたしは、心臓のエネルギーが強い(血が多い)とのこと。

逆に、肝臓の血が少ない。

これは、感情よりも思考が強く働いているかららしい。

心臓だけの力では上手く末端まで血を巡らせることができなくて、冷えを感じるのだとか。

うん、思い当たる節はある。

というか、ありすぎて怖い。

そう伝えると、先生は「決して占い師ではないからね。脈の動きでわかるのよ。ほほほ」とおっしゃってました。

何やら測る位置によって、それぞれの臓器の状態がわかるそうな。

 

最後に、舌を見る。

あっかんべーしているわたしの舌を、先生がまじまじと観察している。

少々奇妙な光景。

舌を見ただけで、何を食べたかや睡眠の質までわかるから、これまた怖い。

うそはつけないな(つかないけど)。

 

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こちらが、処方してもらった漢方。

今回は、まずは風邪を治しましょうね、と言われてしまいました。

これで、1週間分。

漢方は煎じるのが大変と聞いていたので、粉で出してくれるとは何とも有難い。

先生も「面倒くさいことは続かないでしょ。続かなくちゃ意味がないもの。ほほほ」と。

 

メモを見ても何がなんだかさっぱりわからないが、生姜やシナモンなど、主に体を温めてくれるものが入っているらしい。

あとは、猛毒と言われるトリカブト。

これも漢方では立派なお薬で、やはり冷えによく、むくみまでとってくれるという代物。

トリカブトは別として、意外と身近なものが多くって、これなら食事にも取り入れられそうで嬉しい。

漢方って効果が出てくるまでに時間がかかるイメージだったけれど、この1週間の間にしっかり足先の変化を感じられたからすごい!

自覚もあるし、旦那さんにも言われたくらいだから、本当だろうと思う。

しかも、思っていたよりも苦くなかったという。

英語で言うと、It is less bitter than I thought. (一応、習ったのでね)。

口の中の苦味を和らげるために、漢方を飲んだ後に食べてねと言われていた山楂のラムネ(写真中央:ピンクの筒)も必要ないほど。

これはこれで美味しいから、もらえるならもらった方がいいけれど。

漢方、結構好きになったぜ。

身も心も香港人になるのに、そう時間がかからなそう、笑。