悲惨な事件が起こってしまった。

今回、テロが起こるほんの少し前まで、仲良しの友人がパリ旅行をしていて、もしかしたら巻き込まれていたかもしれないと思ったら、どっと冷や汗をかいた。

個人的に、これほど身近に感じたテロはない。

 

報道を見ていても、世界の動きを見ていても、本当に対応が雑だなと思う。

テロが起これば、すぐにその組織を非難し、抹殺という名目で空爆を開始する。

テレビ番組を見ていても、「何とかしてテロ組織をやっつけたい」などといった発言を聞くと愕然としてしまう。

結局、やってることはどちらも変わらないのだ。

 

確かに、罪のない人たちを見境なく殺してゆく姿には憤りと恐怖を感じるし、テロを正当化するつもりはこれっぽっちもないけれど、「テロを起こす人間だけが悪」という図式はあまりにも単純すぎる。

人や組織は、何かきっかけがあって動くもの。

そのきっかけは何であったか、よくよく知る必要があると思う。

国や宗教が変われば、信じるものも、考え方も、タブーも違うのだから、決して自分の中の常識に捉われることなく。

 

すごく腑に落ちた言葉がある。

「今回このようなテロが起こってしまったけれど、自分の身近で(特に、イスラム教徒の方々への)差別を起こさないこと。それが、巡り巡ってテロを阻止する術になる。」

確か、こんなニュアンスだったと思う。

世界レベルで起こっていることで、一個人に落とし込むのが難しい問題。

だからこそ、ただ脅威に怯えているのではなく、自分にできるレベルのことから始めていくことが大切な気がする。

武力に武力で対応し、それが次の武力を生み出してしまうような、負の連鎖を食い止めたい。

 

今回、そして、これまでのテロに巻き込まれ、奪われてしまった尊い命のご冥福をお祈り致します。

いち早く平和な世界になるよう、強く強く願って。