もう12月か、2019年も終わるな。
パリに行ったのが10月の初めだから、
もう2ヵ月経っちゃったのか。
10日間くらいいたのに、
まだ初日のことしか書けてない、笑。
それもそれで、人間らしいな。
で、まとまるな!ってかんじだけど、
一旦パリ云々は置いておいて、
「SNSがつまらない」
この件について書こうと思います。
最近の相棒「iPhone 11 Pro」。
まだまだ使おうと思っていた「iPhone 7 Plus」のカメラとライトが
ご臨終したため、やむなく機種変。
SNSとは…
「ソーシャル・ネットワーキング・サービス」の略。
つまり、Facebookとか、Twitterとか、
Instagramなんかのことですね。
そのSNSが、最近、
非常につまらなくなってきているなーと感じるのです。
じゃあ、見なきゃいい!投稿しなきゃいい!
っていう発想は、単純極まりないので、
やめていただいて、笑、ちょっと何でか考えてみますね〜。
わたし、作家の西 加奈子さんが大好きで、
小説だけでなく、対談なんかもよく拝見しているのですが、
最近、朝日新聞デジタルの
「CROSS TALK ―クロストーク―」というコーナーで、
西さんと、ラッパーの田我流(でんがりゅう)さんが
対談されたものを読んだんです。
田我流さんについては、このとき初めて知ったのだけど…
西 私ね、世の中には一色だけの人なんていないと思うの。
醜いだけの人間も、美しいだけの人間も。
私はヘイトスピーチをする人間なんて顔も見たくないけど、
その人たちにも美しい瞬間はある。
小説家としては、そういう部分を見ていかなくてはいけないと思っています。
さっき田我流さんが世間からあぶれた人にも歴史があると言ったように、
なぜ彼ら彼女らは醜い部分を出さないといけないのか、とかね。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
田我流 いまSNSには自己顕示欲が渦巻いてますよね。
俺、あれもある種の「闇」と感じていて、リア充的な投稿を見ると、
人生の素敵じゃない瞬間を自分の中でうまく処理できてないのかな?
……って思っちゃうんですよ。
夏目漱石の「こころ」にはドロドロした人間模様が描かれています。
それが人間の本質だと思っているから、
俺は無理して自分の人生を良く見せたいと思わない。
うん、やっぱり現代人はもっと本を読んだほうがいいと思うな(笑)。
西 本当にもっと読んでほしいよ(笑)。
田我流 小説家の人には独特の視点があるじゃないですか。
物事の裏側まできれいに見通せる目というか。
世の中にはいろんなことで悩んでいる人がいるけれど、
読書で解消されることは多いと思います。
こちらを読んで、
あっ!美しい(と思ってもらえそうな)
部分だけを出そうとするから、歪んで、
つまらなく感じてしまうのかもしれない…
はたと、そんなことに気づきました。
自己顕示欲というものは、自然にある欲求なので、
まぁ、健全といえば健全の範疇かと思うのですが、
例えば、「実際に幸せを感じている自分」よりも、
「幸せそうに見られる自分」に偏り過ぎると、
心のバランスを崩すと思うのです。
だって、「幸せ」の定義って、本当に曖昧。
自分で何が幸せかわかっているのが前者、
他人の基準に踊らされるのが後者。
前者=「実際に幸せを感じている自分」、後者=「幸せそうに見られる自分」。
だから、自分が何に幸せを感じるのか、
自分にとっての幸せとは何であるかを、
ちゃんと定義できていない人が、
美しい(と思ってもらえそうな)部分だけを
垂れ流しにしてしまっているところが、
SNSが見るに耐えない原因だと感じます。
見ていて気持ちがいいのは、
やっぱり、醜い部分があってはダメ!と、
安直に蓋をしてしまっていない人の投稿かな。
醜い部分もあっていいよね!と、自分を許せている人♡
だからといって、いわゆる醜い部分を
ただたださらけ出すのも違うと思うんだけど…
パートナーに対する不満や、
わたしはこんなに可哀想なんだってことを
書きまくる投稿を見ちゃったことがあって、
それもそれで、
ある種の事故に遭遇したレベルで衝撃で、汗。
でで、話がとっ散らかってきたのでまとめると…
「美しい」も「醜い」も、
「幸せ」も「楽しい」も「嬉しい」も、
「キラキラ」も「ドロドロ」も、
それらに乗せてる自分の気持ちを、
まずは、しっかり汲み取ってみる、
そこがとーーーっても大事なんじゃないかと。
そのステップを踏んでいる人の投稿や発言は、
何にしたっておもしろいもの!!!
SNSへの投稿という外側に放つ方ではなくて、
自分の底に向かう方のベクトルを、
太く、大きく、長ーーーくしてゆくと、
美しいとか醜いとか、そんなところを超越した、
味のある自分になってゆくと思ったのでした。
「キラキラさせすぎかな〜」とか、
「いや、これはいくら何でも毒盛りすぎだよな〜」とか、
そんなことばっかり考えて、
それはそれは薄っぺらい投稿しかできなくなっていた、
自分への戒めも込めて。
西さんが、
同業者である作家さんたちの才能に触れたとき、
「腹立つわ〜」
って言う姿が、本当に好きです!!!
圧倒的に、自分に向かっている人。
だから、こんなに嫌味なく、
この言葉を使えるのだろうなと思います♡
「愛ある毒」と表現したらいいだろうか。
結局、わたしが、どれだけ
西さんが好きかって話になってしまったわ、笑。
西さんの小説は、Kindle版がなくて悲しい…
海外にいる身には、少々、いや、かなりつらいよ…