6月の一時帰国の際、
上野の「東京都美術館」で開催されていた、
へ行ってきた。
クリムトの画は、甘美で妖艶で、
重厚感のあるキラキラとした世界♡
美術館を後にする頃には、
足取りが軽くなって、
金粉撒き散らしながら歩いちゃった。
あくまでもイメージ、笑。
この時代の画家って、
何か悲壮感漂うんだよなー。
とにかくいつも何かに苦しんでいて、
常に何かと戦っていて、
自分を破壊することで、
作品を生み出しているかんじがする。
芸術は好きだけど、
気持ちが重くなることもしばしば。
でも、クリムトから感じるのは、
そういった悲壮感ではない。
30歳のときに、父親と、
仕事仲間でもあった弟を同時に亡くし、
母親と姉はうつ病を患っていたという。
一般的に見ると、
悲壮感を漂わせるには十分すぎるほどの
理由は揃っているのだけど…
もしかしたら、自分の内面と向き合い、
芸術として昇華させる方法を
ちゃんと知っていたのかもしれない。
身近な人たちの
「死」に直面することによって、
「生きる」喜びを
感じていたのかもしれない。
いや、もはや、「死」も、
彼にとっては悲しいことでなく、
生命の営みの一部だったのかも?!
「死」すら喜びって言うのとは異なる気もするが、
ニュアンス的にはそれに近い。
そういえば、
クリムトの作品の中に、
「生命の円環」
というテーマで
描き上げられたものがある。
「女の三世代」という作品で、
幼少期・若年期・老齢期の
3人の女性が描かれている。
女性(若年期)が、
女の子ども(幼少期)を抱き、
背後に老婆(老齢期)がいるという構図。
「女の三世代」
(公式サイトより拝借しました)
老齢期の女性は、痩せこけ、
胸は垂れ下り、うなだれているのだけど、
別にそこから
悲壮感を感じるわけではないのが
不思議な印象だった。
きっとクリムトが、「生」と「死」を
対極のものと捉えているわけではなく、
ただの循環と捉えていたからなのかな、
なーーーんて思う。
裏返せば、わたしが、「老い」や「死」を悲しいものと
捉えているのだともわかっちゃうんだけどー。
今回の「クリムト展」最大の見せ場は、
何と言っても、
(原寸大複製)」。
こちらの作品は、
ベートーヴェン「第九交響曲」
へのオマージュで、
三面の壁を使って
コの字型を形成しており、
各壁面は、
以下のテーマで描かれている。
「幸福への憧れ」
「敵対する勢力」
「歓喜の歌」
描かれているのは、
全て壁の上半分のみで、
フリーズ状に連なるよう構成されている。
「フリーズ」とは、建築用語で、
絵画・彫刻・カリグラフィーなどで装飾された部分を指す。
わたしは、なぜか強烈に
「歓喜の歌」
に惹きつけられたのだけど、
きっとその理由は、
圧倒的な壮大さに胸を打たれたから。
グッズのノートを大量購入。
中央と右は「歓喜の歌」のデザイン。
どんだけ好きなんだ、笑。
第九の最後の合唱
「An die Freude(歓喜の歌)」
の歌詞をご覧いただければ、
ご理解いただけるはず!
**********
Seid umschlungen,
Millionen! Diesen Kuß der ganzen Welt!
Brüder, über’m Sternenzelt
Muß ein lieber Vater wohnen.
抱擁を受けよ、諸人よ
全世界の接吻を受けよ!兄弟よ!
星の輝く天蓋の上に
愛する父がおわします
**********
この世で起こることは
たかが知れたことだよって、
本当は全て祝福されていて、
全てが愛されているんだよって、
だから、もっと心を解放して、
喜びを感じたらいいよって、
そんなふうに
言ってもらえた気がしたんだー。
いつもノートに思いの丈、考えたこと、感じたことを書いてる。
そんなノートも5冊目。
5冊目は、クリムトに「歓喜の歌」デザイン♡
残念ながら、
都内での展示は
終わってしまったのですが、
愛知県の
「豊田市美術館」では、
2019年10月14日(月祝)まで
開催しているので、
ぜひ!ぜひ!
足を運んでみてくださいませ。
ちなみに、550円で借りられる
音声ガイドはマストです。
これからも軽やかに、
金粉撒き散らしながら、笑、
生きていこうっと!!!
撮影ブースがあったよ、笑。
写真撮影のお手伝いをした方が、お返しにと撮ってくれました。
2019年7月23日(火)〜10月14日(月祝)
豊田市美術館
住所:〒471-0034 愛知県豊田市小坂本町8-5-1
電話:(0565)34-6748
ウェブ:https://www.museum.toyota.aichi.jp/
地図:https://goo.gl/maps/K97KzRaZC7F9xeUq6
最寄駅:豊田市駅
* 「地図」には、Googleマップのリンクを貼っております。
気に入ったもの、気になるものがございましたら、
ぜひ場所を保存などして、観光ルートを考える際にお役立てください。
* 投稿時の情報のため、変更になっている場合もございます。